【塾の毎日/なんか、悲しいですね。でもそれだけ成長したってことだね。】

中学生の生徒が連立方程式の計算でケアレスミスをしてしまい、xは正しいのにyの符号だけミスしてしまったときの一言。

『せっかくここまで解けたのに、なんか、悲しいですね。』

でも、そのなんか悲しいって気持ち、その気持ちを持ってるってことが大切なことじゃないかなと。失敗は成功のもと、という言葉があるけれど、私の中では以前こんな風に失敗したよな、だから次は同じ失敗のないように気を付けよう、と自分のミスしやすいところに気付くことができるからこそ、次のステップに進むことができるんじゃないかなって思うんです。だから彼が間違えた時に思った悲しいという気持ち、この気持ちは彼にとって大きな変化だなって感じたんです。最近は間違えたくない、ケアレスミスはなくしたいという思いが強くて、私からのじゃあこうしてみたら~という提案を取り入れて計算の途中式をしっかり書き残したり、計算用紙にしっかりと書いたり、式に色ペンで線を引いてミスを防いだり・・・色々な工夫を自分のものにしています。去年の今頃は小数や分数が理解できなくて苦労していたのに、今は連立方程式での悩みはケアレスミス、そのケアレスミスもゼロにしたいと成長しているんです。

以前は宿題も色々言い訳があったりして取り組まないことが多かったのですが、今は宿題はケアレスミスを防ぐための復習としても大切だ、と自分の中で考えているそうでしっかり取り組んできます。持ってくるのを忘れても必ず次回に持ってきてくれる。宿題はやらされるものではなくて、彼にとっては自分のために取り組むことに変わってきている。1年間というスパンで見た彼の成長と変化、彼にも凄いと思うよ、だからこの夏休みは・・・ととある目標を告げたところ『頑張ります!』と返ってきました。

『なんか、悲しいですね』という思い。じゃあ悲しい思いをしないためにはどうしたらよいだろう?って一緒に、彼に合った方法を考えていこうと思います。