【塾の毎日/そうしてみたいと思ってもらえるようにしよう。】

『字をきれいに!』『ノートはもっと丁寧に!!』

生徒達の学校のテストの答案用紙や、ノートをチェックさせてもらうとこういうフレーズを目にすることも多い。ただ、ここでひとつだけ苦言を述べさせてもらってもいいでしょうか。『字をきれいに!』と勧める文字が、全然きれいじゃないんです。『ノートはもて丁寧に!』という文字が、殴り書きのようで丁寧という感じが読めないくらい適当なんです。

先日とある生徒から、先生の字を見ていると、ちゃんときれいに字を書いた方がいいなって思ったから、最近気を付けているんだ、だから最近は『字をきれいに!』とはテストでも書かれなくなったと報告してくれました。また、違う生徒からも同じようなことが。この生徒は、私が授業の時に解説として書き残しているルーズリーフをいつもファイリングして保管し、復習の時に使ってくれているのですが、ノートを先生のルーフリーフみたいにちゃんと書いたり、計算過程もちゃんときれいに書くようにしたら、後で勉強しやすいし、自分のミスしたポイントも分かりやすいね。というか、今まで字が汚くて見間違えて計算ミスしていたわ、やっぱり(笑)と。

自分自身は実践していない人が、〇〇しなさい、と伝えても、残念ながらそれは反感を招いたり、信頼感を損ねたりするきっかけとなってしまう。他の人にそうしてほしいならば、まずは自分自身がそう行動することから。大人だって、子どもだって、みんなひとりの人間。子どもなんだから先生の言うことを聞きなさい、というのは乱暴なお話。

僕自身は、やっぱり子どもの頃から行動の伴っている大人の言葉って、そうしてみようって思う機会が多かったし、実際そうしてみてよかったと感じることが多かったという経験があります。だから、字をきれいに、ノートは丁寧に書いた方が色々と良い点があるのだけど、自分もそうしてみたいな、そうする方が良いかも、と行動を引き出せるような人間でありたいと思い、子ども達にアドバイスする際にも、その部分を強く心掛けています。

生徒達がそうしたいと思ってもらるように、これからも丁寧な字を書くことを心掛けていきたいと思います。