【塾の毎日/間違えることは成長のはじまり。】

間違えるってことを極度に嫌がる生徒がいます。でも、まずはそう思わないようにしてほしいなぁ、とその意識を変えていくことを大切にしています。

先日とある生徒が自分自身の小学校時代を振り返って一言。小学生の頃から間違えるのが嫌だった。自分だけが×が付くのが嫌だった。けど、だから自分が何が分からないのか分からなくなっていたんだなって最近気が付きましたって。

授業の時に、間違えちゃうのは悪いことじゃなくてチャンスなんだよってことを何度も伝えるようにしています。自分がどういうことが苦手なのか、どういう分野が忘れかけているのか、実はこういうところでミスや勘違いをしやすいよ・・・などなど、自分自身の今を知り、意識する機会がそこで生まれているのだから。間違えた時は、どうして間違えたんだろう、って一緒に解き直したり考え方を辿ってみて一緒にその原因や傾向を探ります。次にこの問題に出会ったときに、そうだ、前回はここを見落として間違えたんだ、こういうときはこうしちゃう傾向があるから気を付けよう、そう意識することで壁となっていた問題をクリアし、また次のステップへ進んでいくことができる。自分で解いてみたい、解けるようになりたいって問題を正解に導くことができた。つまり自分で自分の弱点を克服するすべを身につけられた、自分で道を切り拓くことができたってこと。そういう経験の積み重ねが、生徒一人ひとりのやってみたいを、一人一人に合わせた方法やペースで実現していくきっかけとなると考えています。

小学校の時に理解できていなかった小数・分数。今は一緒に練習して小数を分数に直す方法も、通分する方法も、この計算ではどういう計算をするかをマスターして、僕が言う前にこれはいつもこういうミスをしがちだから気を付けますとしっかり自分の傾向を意識できている中学生。これからますます色々な間違いをきっかけに自己分析を積み重ねて、自分のやってみたいをカタチにしていってほしいなと思っています。