【塾の毎日/意識していることのひとつ。】

学校で『呼吸商』というものをやったんだけど、よく分からなくて。今日の授業で教えてほしいです~。

Eduの塾では教室で個別指導授業を受ける生徒であれば『今日の授業で~』と質問や学校で分からなかった問題のプリントや問題集が出てきて解説したり、ビデオ通話での個別指導を受けている生徒だったら授業前や授業しながらLINEで写真が送信されてきたり、というのは日常のこと。もちろん、中には大学受験の過去問だったりするとちょっと解く時間をもらうこともありますが、基本的にはまずは生徒達から質問を受けた『知りたい』『理解したい』と思っているその問題から一緒に授業で学習しています。『やってみたいをカタチにする』お手伝いをするのがEduの塾なので。

生徒達に説明するときに意識していることのひとつに『これ、実生活やこれから勉強したいと思っている専門分野でどんなことに役立つのだろう?』ってことを考える機会をもってもらえるように、具体的にこの考え方や公式、原理はどのようなところで使われて、どんな風に役立つかということを説明に含めるようにしたいと考えています。例えば今回の『呼吸商』、医療・看護・栄養士などの道に進みたいと考えている生徒だったらある病気の治療法や対処法を考える中で出てくるので、実際にそういう事例を紹介するサイトを見せたりすると『あっ、なるほど。今はなんだかただ計算するだけでつまらないけれどこんな風に専門知識を学ぶ中で使うんだ』ということを知るきっかけになり、覚えていこうと気持ちを少し高まる機会になることも。あとはダイエットでの脂肪燃焼などを考えるときにも使うことがあるんだよ~と話したり。

私自身もあんまり自分の興味のないことを覚えよう、と言われても正直覚えるのは大変。でも、自分の実生活や興味のあることにつながっていると思うと『覚えたい』『もっと知りたい』って思うきっかけになって、覚えやすくなったこともあったよなぁ、そんなこともあり、生徒達のきっかけとなるつながりを探している毎日だったりします。

たまに塾でお仕事をされているのかな・・・という方から『簡単に生徒達に分かりやすい説明をするコツを教えてください』と、お問い合わせフォームやSNSのDMでメッセージを頂くことがあるんですが、正直なところ簡単なコツはないんです。ただ、『どうしてわかってくれないの?』『どうして分からないの?』じゃなくて、自分ができなかったり、苦しんだ経験をちょっと振り返ってみてください。そのとき自分が同じように分からなかったときにどんなアドバイスや助けがあったら良かった、と思っていたかを思い出してみてください。そこに『分かりやすい説明をするあなた自身のコツ』を掴むためのきっかけが待っていますよ。『どうしたら伝わるだろう』『どうしたらやってみたいって思ってもらえるだろう』って、ゴールがないので、23年塾を運営し、28年教える・育てる仕事に携わってお金をいただいているのですが、いまだにこうすればいいって真理には出会っていないし、多分一生出会うことはないのかな、と思っています。